Vリブドベルトを検討しております。 =ベルト静止時の張力(張力計で実測) =回転時の張り側張力(プーリ径とトルクで計算) =回転時の緩み側張力() と各張力を理解しているのですが、それぞれの関係で下記内容が疑問であり、ご教示頂きたく、宜しくお願い致します。 1…軸荷重を計算する場合 静止時は、とプーリ接触角から算出しますが、回転時は、とと角度成分だけで計算すれば良いのでしょうか?または、とと角度成分と言う感じで、回転時も初期のベルト張力も関係してくるのでしょうか? 2…と、の大小、例えば] > や > など設計上、大きい小さいの関係を守らなければ、不具合(滑りや磨耗など、、、)が発生すると言った条件はあるのでしょうか? などはトルクやプーリ径次第で大きい小さいとなりますので、制約される条件などが知りたいです。 3…また、一つの出力軸に複数のプーリーを配置し、それぞれベルトでそれぞれの他軸を駆動する場合で、 例えば、 a…1軸、2プーリ(ベルト)、プーリ減速比10と4などと、必要トルクに合わせて減速比が違う2プーリ構成にした場合は、特に問題ないと思うのですが、、、 b…1軸、2プーリ(ベルト)、プーリ減速比(変えれないとして)同じだが、必要トルクが違う(例えば、3Nmと5Nm)場合、、、出力トルクが5Nmで両プーリは問題なく回転出来るのでしょうか?それとも出力トルクは3+5=8Nmが必要になるのでしょうか?ベルトの滑りなどが発生してしまうのか?どうか?と考えております。 | |
一般的なベルトの張力計算では次のような条件で、 : ベルト静止時の張力(張力計で実測) : 回転時の張り側張力(プーリ径とトルクで計算) : 回転時の緩み側張力() : 接触角 1.軸荷重は、静止時と伝動時で次のように取り扱います。 静止時の軸荷重は、 と計算し、強度設計に用い、 伝動時の軸荷重は、 と計算し、ベアリング寿命などの計算に用います。 ここで、 また、 :[体積]*[密度]=[質量] 動的な場合、この走行中のベルト速度の影響を考慮いただく必要があります。 2.と、の関係 有効張力を伝達トルクより得て、 :原動側の有効巻き掛け径 から張り側張力と緩み側張力を求めると、 になります。 との計算で、速度には次のトラクション係数λが関係し 限界時の伝達能力に影響しますので、このあたりの条件を満足していただく必要があります。 一般用の摩擦ベルトの場合、トラクション係数がカタログに掲載され、接触角が○○degの場合は補正係数0.8などと代用計算されていると思われます。
3.について ここで示された使用は一般的に見られ、それぞれのベルトが伝達容量を超えないように設計いただければ、伝達が可能です。一方のベルトが伝達容量を超えてスリップすると、他方もその影響を受ますので、実際に作用する負荷(容量だけでなく負荷の作用状況を含め)を示してメーカと相談して設計することを推奨いたします。 |
Vリブドベルト機構の設計について