1%伸張時張力から許容張力を検討、もしくは計算することは可能ですか?メーカごと設定されているかと思うのですが、一般的な目安等ありますか?海外メーカで1%伸張時張力は記載されているが、許容張力が記載されていない場合があり、推定したいのですが。 | |
先ず、一般的に1%伸張時張力につきましては張力を心体だけで受け持つとすると、ひずみ、(=心体の断面積()、=心体の縦弾性係数()}の式より、1%伸張時の張力Tは、(N)で得られます。ところが、心体に使用している糸の素材や撚り数、織布の織構成、延伸処理などにより断面積が同じでも縦弾性係数が変わりますので、張力を計算で求めるのは困難です。また、最近では昨年制定しましたJIS_K_6378[ライトコンベヤベルト-応力緩和後の弾性係数の求め方]で得られた運転後(応力緩和後)の1%伸張時張力を参考にベルトメーカ各社が製品毎に許容張力を決めております。基本的には、許容張力は屈曲疲労に一番弱いジョイント部を考慮しています。一般的な目安としましては、張力では無く張率で考えた方が分かり易いので説明しますと、一番使用されているポリエステル心体では1~1.5%、伸びの少ないアラミド心体では0.5~1.0%、ポリアミド(ナイロン)心体は1.5~3.0%程度に設定されております。他にポリウレタン製丸ベルトなどエラスティックタイプと呼ばれる伸縮タイプのベルトは、ポリウレタンなどの種類、硬度により12%~20%までと幅が大きいものもあります。最後に、許容張力はあくまでも運転時の張り側の最大張力であり、取付張力の許容値ではありませんのでご注意ください。 |
1%伸張時張力から許容張力を計算することは可能ですか?