高付加価値な製品で需要獲得目指すフォルボ・ジークリング・ジャパン

記事提供:

掲載情報:2015/08/10発行 4面


同社の14年度の需要動向は食品分野の中心に好調で、上半期(1~6月)も引き続き販売も昨年比微増を推移している。  同社の強みは搬送・加工工程用ベルトとしてトランジロンという強力なブランドがあることに加え、プラスチックモジュラーベルトやシール製品など幅広い製品のラインナップが充実していることにある。また、近年順調に売り上げを伸ばしているHACCP対応のベルトはユーザーから高い評価を獲得しており、「HACCPベルトと言えば、フォルボという認識を高めていただいている」(同社)というほど、ユーザーのニーズや課題に対応できる製品づくりに重点を置いている。  その強みを活かして、6月に開催された「FOOMA JAPAN 2015」では、3新製品を中心に機能や用途別に様々な製品を展示した。
150810-3新製品のひとつであるProsanは、同社が培ってきたHACCPベルトシリーズの進化系ベルト。両面にウレタン加工を施し、サイドのエッジをスマートシール加工している。四方向全てがウレタンベルトで囲まれるため、異物混入を防ぐほか、洗浄性も向上した。ご飯搬送用非粘着ベルトは、高い剥離性が求められるご飯やもち米の搬送・加工ライン用ベルトとして既に複数の導入実績がある。飲料用紙容器製造ベルトは、摩擦係数が高く耐摩耗性に優れているため、摩耗粉の発生を少なくし異物混入や付着防止など従来のゴムベルトで抱えていた問題を解決することができる。
同社はその3新製品を拡販するため、昨年初めて大阪で開催した「Forbo Forum(フォルボフォーラム)」を15年は地方を中心に博多、金沢、仙台の3ヵ所で展開。同フォーラムについて、「製品紹介だけではなく、お客様の困りごとに対して実例を示すことでお客様の問題解決につながればと思っている」(同)と、来期も開催を視野に入れている。  また営業戦略としても、代理店と強固な関係を築くため、代理店向けに毎年5月に製品研修会を開催するほか、個別に静岡工場でベルトの加工講習を随時行うなど、ユーザーの課題解決をサポートすることに注力している。  このような営業戦略を中心に、同社では下半期も売上が伸びていくと見ている。