掲載情報:2014/02/25発行 6面
フォルボ・ジークリング・ジャパンでは「2013年度のトランジロンの売上は、前期比で微増となった。今期は1桁台後半の売上増を目指す」と話す。昨年度は、得意とする食品加工向けが牽引、中でも製菓・製パン向けが堅調に推移した。
同社では、食の安全への関心の高まりから、これまで以上に異物混入について確実性が求められている現状を踏まえ、10年に「スマート・シール」技術を駆使した「スマート・フードシリーズ」を上市した。同技術は、ベルトとエッジシールの完全一体化を可能とした技術で国内特許を取得している。「スマート・フードシリーズだけを見れば、前年比1・8倍と高水準な増加となっている。ラインナップも当初は10タイプだったが、現在はニーズに応じて80タイプまで拡大してきている」とのことだ。このため同社では、13年初頭に加工ラインを増設し、対応を図っている。「食品業界に関わらず、異物混入を嫌う幅広いユーザー業界から注目されている」とも。
物流関連については、拡大を続ける通販業界の配送センター関連での大口物件が売上増に寄与。
それ以外では、衛生用品での不織布加工ラインで使用されるベルトは、「業界の活況を反映して堅調に増加している。中国、インド等の新興国での需要増も見込まれ、今後も成長産業として牽引していきそうだ」と語る。
同社では、昨年後半から営業の見直し作業を行い、弱点の可視化を進めている。「かつては当社が強かった紙工関係を、エクストレマルタスで補完しながら、新製品を投入しテコ入れを図っていく」という。「お客様が困っている一番過酷な使用条件での工程に、新規ベルトを提案し、そこをきっかけとして前後のラインへの展開を図っている」。同社ではゴムコンベヤと樹脂コンの中間を埋める製品「トランステックス」、省エネ効果で実績を上げつつある省エネベルト「アンプマイザー」、更には環境対応で注目される「バイオマスベルト」等、ベルトでの様々な提案に、より幅広い展開を図っていく方針だ。