搬送ベルト商社アンケート

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掲載情報:2016/09/26発行 3419号7面


 コンベヤ・搬送ベルトは、資源開発、製鉄、発電といった基幹産業から、食品、薬品、物流にいたるまで、幅広い分野で搬送システムを担っている。その中で、ユーザーのニーズを的確に捉えながら、商品はもとより情報の効率的な流通に寄与しているのがベルト商社である。近年は、新製品の企画・開発から主体的に関わることも多く、役割の重要度は増している。

 今回搬送ベルト商社に、売上および製品価格についてアンケートを取ったところ、〈16年1~6月の売上実績(対前年同期比)〉については、「やや上昇」が75%、「横ばい」が25%という回答があった。

 〈16年7~12月の売上見込み(同)〉については、「やや上昇」が50%、「横ばい」が50%。

 〈16年1~6月のベルト製品の価格動向(同)〉を尋ねると、すべての商社が「やや上昇」と回答した。

 〈16年7~12月のベルト製品の価格予想(同)〉についても、すべての商社が「やや上昇」と回答した。

 そして〈16年年間のベルト製品の需要予想(対前年比)〉を尋ねると、「横ばい」が75%、「減少する」が25%という結果が出た。

 ベルトの売上に関して、16年上半期実績では「やや上昇」を中心に「横ばい」まで分布していたのに対し、16年下半期の予想は「やや上昇」と「横ばい」回答が半々だった。食品、物流向けを中心に需要は堅調に推移しているものの、下半期に向けて、伸びが鈍る傾向を予測しているようだ。

 ベルト製品の価格に関して、16年上半期の実績では全ての商社が「やや上昇」と回答。16年下半期の予想においても、やはり全社が「やや上昇」と答えている。急落していた原材料価格が底を打ち、やや上昇基調にある中、今後の製品価格への反映が注目される。

 最後に、16年年間のベルト製品の売上予想を尋ねたところ、「やや上昇」が75%、「横ばい」が25%という回答だった。

 なお、日本ベルト工業会が発表した16年1~6月のゴムおよび樹脂ベルト生産状況によると、ゴムベルト生産量(新ゴム量)は合計で1万3201t、前年同期比10%減となった。コンベヤは合計で同16%減の7392t。内需は同14%減の4832t、輸出は同19%減の2560t。伝動は合計で同1%減の5809t。内需は5049tで同2%減、輸出は760tで同3%減となった。

 また、1~6月の樹脂ベルトは、全体の生産量が51万4892㎡で同4%増、出荷金額は58億8233万円で同4%増となっている。