掲載情報:2016/06/25発行 219号,6・7面
バンドー化学の2017年3月期第1四半期の伝動ベルト製品の業績は、自動車関連では、国内では熊本地震での生産台数減産などの影響を受け減少。海外では、中国、タイなどで堅調に推移。市場拡大が続いているインド・ベトナムでスクーター用ベルトが伸長、現地通貨ベースでは増加したが、円高の影響を受け、減収となった。
一般産業用はアジアにおいて産業機械用ベルトが増加。また中国では農業機械用が増加した。一方で国内では、設備投資需要が低迷している影響を受け、産業機械用が減少した。国内での減少により、ほぼ横ばいで推移した。また、精密機能部品については、OA機器メーカーの減産の影響を受け、減少となった。
このような状況から、伝動ベルト製品全体の業績は、前年同期比6%減で推移した。
通期では、前年並みの業績を見込んでいる。自動車関連では、国内は減産が懸念されるが、インド・ベトナムでスクーター用ベルトの拡販および北米の補修市場の増加を見込んでいる。
精密機能部品は、OA機器向けで厳しい状況が続くと予想しているが、産業機械用は、引き続き北米、アセアン地域での拡大を見込んでおり、国内においても高付加価値品の拡販を行うことで前年比1ケタ台前半の増加を予想している。
今後の展開として、同社では、国内市場のシェアアップと海外市場の拡販を推進する。平ベルト駆動システム「HFDシステム」や高負荷伝動が可能なシンクロベルト「Ceptorシリーズ」など、高付加価値製品に注力、さらにラインアップを充実し、未開拓分野への拡販を図る。
昨年11月、高負荷対応の「Ceptor-Ⅹ(セプターテン)」を上市。高剛性、高弾性の構成部材により、高トルク伝動を実現、シリーズ最上級グレードとして期待が高い。
高付加価値製品の拡充を推進している同社では、産業機械用、農業機械用などの高付加価値製品を開発することで品揃えの充実を図っている。
10月13日・14日に神戸会場、19日・20日に東京会場で開催される「バンドーテクノフェア2016」で各種の新製品を展示・紹介する。